皆様、2023年、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今年も恒例の新年一発目の記事として、昨年の振り返りと今年の展望について書きたいと思います。昨年は何と言ってもロシアによるウクライナ侵攻ですね、エネルギー価格によるインフレ加速、そして各国中銀が利上げ、特にFRBの利上げによる急激な円安進行、と昨年の相場に決定的な影響を与える出来事となりました。直近の流れになっていたグローバルからローカルへの流れを一層加速させ、中期的に世界の枠組み変更が加速するきっかけを作った1年という評価に後年なるかもしれませんね。
昨年初めに予想した時点ではウクライナ侵攻など想像だにしていませんでしたので、振り返りも何も全く異なる理由で異なる結果になっていますが、例年通りに昨年の振り返りと今年の展望を記録しておきたいと思います。まずは昨年の振り返りから。
【2022年の予想と結果】
・年前半は、引き続きオミクロン株などコロナ影響が残る中で利上げが徐々に始まり、今年後半のようにイベント毎に上下はするものの材料をこなしながら横ばいの動きになると予想。上がるとしたら、逆にコロナウイルスの影響が深刻化し長引くパターンくらいしかないかなと思っています。
→年前半はウクライナ侵攻の影響で3月にかけて急落、資源価格高騰とサプライチェーン問題の継続でインフレが進み、利上げは徐々にではなく急ピッチで年間を通じて行われました。その影響で特にグロース株や暗号資産などには厳しい一年でしたね。
・年中盤から後半にかけてが、業績相場が続くか逆金融相場になるかの別れ道。普通に考えると業績相場入りなのでしょうが、今回はコロナで金融緩和が長期化してここまでかなり買われているので、業績相場はほぼないかあったとしても期間は短く、金融引き締めによる負の影響が早期に出てくると予想、相場としては横ばいから右肩下がりに移行すると考えています。
→急激な利上げの影響とインフレによる景気後退懸念から、完全に業績相場は飛ばして逆金融相場に入りました。企業業績も減速の傾向は見えてきており逆業績相場入りとなりそうで、足下では2023年に米国が景気後退入りする可能性が指摘されていますね。
・日本株は前半は昨年後半のように日経平均30,000円台を天井にして28,000円~29,000円台を推移、その後は海外市場の流れに影響されレンジを下に切り下げると思います。現時点では相場全体として今年中に本格的な下げ相場になるとは予想していませんが、新興・中小型は既に資金が抜け始めており、当面戻りも見込めないので正直厳しいと思います。
→年初から調整していた所でウクライナ侵攻で3月にかけて急落。その後は上下ありましたけど26,000円から28,000円のボックス圏内で上下していました。新興・中小型は予想通り厳しい1年になり、利上げにより米国でもグロース株が売られ、更に下げが加速した感じですね。
【2023年の展望】
ロシアとウクライナの紛争は収まる気配がなく23年も影響を与えそう、米国FRBの利上げペースは鈍化しそうですが景気後退の懸念が大きい、日本も日銀が長期金利の上限を変更するなど緩和縮小の兆しが見られる、という事で、円高株安・グロースとREITに引き続き大きな懸念という感じですかね。
・年前半は景気後退が懸念から現実へと変わり、足下は悪くなくても23年度は各企業慎重な見通しになると予想。その予想が出てくる4-5月を前に先駆けて株価は下落すると思いますが、下げても昨年3月安値の24,600円あたりを維持できるかがポイントですね。
・年中盤から後半にかけては、景気後退から再度金融緩和への期待が出始めて株価は綱引きになると予想。ただ緩和再開となると再度円高になる可能性が高く、円高が進めば日経平均はレンジを切り下げる可能性が高いと思います。24,000円~26,000円あたりを予想。
・今年心配なのは引き続きグロース株とREIT。グロース株はナスダックが昨年末に年初来安値を更新、一昨年にバブル的に買われてしまったのでしばらくはダメでしょう・・・その影響+景気後退の影響を受けやすい事からグロース株は引き続き厳しいと思います。一昨年・昨年と既にかなり下げていますので、もうひと下げキツいのが来ればそこが反転のきっかけとなるでしょうか。一方のREITは金利上昇が懸念、あとここ数年は物件売却益で分配金を押し上げてきましたが、不動産高騰で回転が効かなくなってくると思うので、金利上昇と売却益減少のダブルパンチでどこまで下がるかがポイントかと思います。
最後に今年の注目銘柄ですが・・・今年は難しいですね。金利上昇を意識すると金融系が良いのかなという事で7177 GMOフィナンシャルHDを最近追っているのと、ずっと監視しているものの参戦に至らない7615 YU-WA Creasion Holdingsあたりは横目には見ている感じです。

